店長ブログ
ココアの「アルカリ処理」って何?
ココアのパッケージに「NON-ALKALIZED」や「アルカリ処理はしていません」などと書かれているココアを見たことがありますか?以前よりもそのように書かれている商品を見かけるようになってきましたが、「アルカリ処理」とは何でしょう?
実は「アルカリ処理」はココアで有名なオランダの「バンホーテン」が生み出した製法なのだそうです。この製法が生み出されるまで、「チョコレート」は、焙煎したカカオをすりつぶしたものを砂糖とともにお湯に混ぜて飲んでいました。しかし、それは油分が多く、発酵した酸が残っていて刺激が強いままの状態でした。バンホーテンは、油分を減らし、お湯に溶けやすいココアパウダーを作りました。また、酸性が強いカカオ豆にアルカリを加えることにより、パウダーを中性に近づけ、まろやかで飲み心地のよいココアパウダーの製造も可能にしました。この酸味と渋みを中和するものが「アルカリ処理」(ダッチ・プロセス)という方法で、現在も世界中で採用されています。
このようにアルカリ処理を行うことで酸味が抑えられ飲みやすくなりました。しかしアルカリ処理には様々なマイナス点があります。
まずカカオ豆本来の風味が失われてしまうことです。確かにアルカリ処理で酸味が抑えらえますが、カカオ本来の風味が感じられないのは残念です。また、カカオの栄養素が失われるという話もあるようです。カカオはポリフェノールなどの栄養が豊富です。ココアを健康のために飲んでいる方も多いと思うのですが、カカオが本来持っている栄養を十分に取れないというのはもったいないですよね。さらに、アルカリ処理では酸性物質を中和するのに薬品を用いることがあります。そのような薬品を用いたとしても原材料名には表示されないので心配です。
そこで、注目されているのが「非アルカリ処理」(ブロマ・プロセス)のココアです。製造効率が劣るという欠点はありますが、カカオ本来の風味や成分が残っており、香りが強く酸味や苦味も残すためカカオ感をより強く感じられます。酸っぱいのでは?と心配される方もいるかもしれませんが、私はそれほど気になりません。アルカリ処理で失われてしまう栄養分も取れ、カカオ特有の成分を効率的よく得ることができます。「非アルカリ処理」のココアは、化学的な処理を行っていないので、「ナチュラル・ココア」とも呼ばれています。
APLA SHOPで販売している「パプアのココアパウダー」もアルカリ処理をおこなっていないため、カカオ本来の酸味も感じられる味わいが特徴となっています。ふだん「アルカリ処理」をしているココアを飲んでいる方も、「アルカリ処理」をしていない、カカオ本来の味を楽しめるココアをお試しになってはいかがですか?
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